アメリカのSpecializedの自転車とは?
2018.04.04
「Specialized」(正式名称:Specialized-Bicycle-Components)はアメリカのカリフォルニア州に本社を構える、有名自転車ブランド。総合的なバイク商品を取り扱っており、ロードバイクやMTBなどの主力製品などの他、バイク用ヘルメットや、シューズ、グローブに至るまで様々な自転車製品の開発・販売を行っている会社です。最近では女性向け製品の開発にも力を入れており、ただ男性向け製品のサイズ変更を行ったものではなく、女性からの意見をしっかりと取り入れた完全女性向け製品を発売するなどして多数の支持を得ています。
創業は1974年、社是として「革新なければ死を」というイノベーションに対しての強い意志を掲げ、数々の名車といわれるバイクを製造してきました。1981年には世界で初めての量産タイプのMTB「スタンプジャンパー」を販売し大ヒット、その功績を称えられ当製品はワシントンD.C.にあるスミソニアン協会に所蔵品として迎え入れられました。自社内に実験施設を建設したり社員にサイクリングを課すなど、技術革新に対しては常に余念なく、現在もその技術は進歩し続けています。一時破産寸前までに追い込まれるなど厳しい時期もありましたが、初心者から上級者まで幅広い高性能なバイク製品は多くの人に支持され、現在では人気トップブランドとしての地位を確立しています。
品質の高さで非常に評判となっているブランドです。特にサドルの品質は非常に高く多くのファンを獲得しており、実際創業者であるマイク・シンヤードは腰痛に悩まされていたという話もあり、サドルに足しては並々ならぬ情熱をもって開発が行われたのかもしれません。
Specializedのバイクはプロレース界においても数々の実績を残しています。2000年にツールドフランスに初参戦し、個人では3位、チーム総合では2位と大きな活躍を見せました。また2012年のロンドン五輪、個人ロードレースにおいてはSpecializedのバイクに乗ったアレクサンドル・ヴィノクロフが見事に金メダルを獲得。近年でも多くのトップ選手やチームに機材の供給を行うなどプロレース界の先頭を走り続けています。
Specialized製品には「S-Works」と呼ばれるブランドがあり、こちらにはプロレーサー仕様の製品がラインナップされています。値段が張るものが多くなっていますが、実際のレースで使用されるものと遜色のない性能を持った製品となっており上級者向けのブランドです。一方でミドルクラスの方や初心者向けの製品も豊富に用意され、価格は手頃ながら確かな品質をもったバイクも数多く販売しています。手頃なエントリーモデルであれ10~15万円ほどと、手を出しやすい価格帯の製品も用意されています。このように上級者から初心者まで、幅広いニーズに対して高品質な商品を用意しているトップブランドメーカーはSpecializedを含めて数えるほどしかありませんので、どのようなレベルの方にも非常におすすめできるメーカーです。
多彩な製品の中でも「TARMAC」シリーズは、ロードバイクを少し詳しい人であれば知らない人はいないほど有名なバイクシリーズ。様々なレースで多くの実績を残しており、ロードバイク好きが一度は憧れる人気のシリーズとなっています。このシリーズには安価なものもあるので、まずはそこからロードバイクを始めてみるのも良いかもしれません。
現在、流通を代理店委託から自社流通へと切り替えを行った影響で、日本国内での入手が難しくなっています。そのため購入は特約店で行うしかないと非常に限られてしまっているため、注意が必要となっています。